2007年6月17日日曜日

痩せた母の姿






緊急で飛行機を手配し、妻と一緒に札幌に向かいました。



母が入院したのは、「札幌鉄道病院」といい、札幌駅から徒歩7分ぐらいの場所にあります。JR北海道が経営している総合病院で、現在、リニューアルを計画中とのことでした。母は北病棟の一番奥の共同病室に寝ていました。



母はちょっと驚いた様子で、開口一番、「すまないね。」と言いました。母の周りには、伯母や叔父夫婦が見舞いに来ており、眼で私に覚悟を訴えていました。


病院の担当医師と担当看護師から、母の病状について説明されました。


食道癌は食道全体に拡大し、食道全体を圧迫して水さえ通らない様子です。すでにリンパに転移しており、左胸部および左下腹部に腹水の兆候がみられる、とのことでした。末期癌のため、手術も不可能、放射線治療も不可能ということで、ターミナルケアを施すしかないと言われました。幸いにして痛みは無く、胃から下の消化器官は健康なのが救いです。ターミナルケアは、末期癌など治療の可能性の無い患者に対して、「痛みを緩和」し、「精神的なフォロー」をしながら、残されたわずかな人生を少しでも有意義に生きるためのケアです。また母には食道癌であることは告げていますが、末期で余命が僅かであることは告げられていません。まだ生きる希望が少しでもある方が良いとの判断です。
母の僅かな人生のために、「ターミナルケア」をしようと決意しました。

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